もう太らない! 中年のためのダイエット


痩せたいけど、運動はあまり得意じゃないんだよなぁ。
せめてこれ以上太らないようにしないと…

体重管理のコツは食事!
運動なしでも体型を維持するコツを教えていくよ!
「運動は苦手だけど、これ以上太りたくない!」「できればもう少しだけスリムになりたい。」そんな人に向けた体型管理方法を紹介します。キーワードは腹筋はキッチンで作るもの

ニックネーム:まる(トレーニング大好きなアラフォー)
トレーニング歴は15年以上!これまでにBBJやマッスルゲートに出場し、それぞれ地方大会で準グランプリ、そしてメンズフィジークマスターズ部門で優勝経験あり。
トレーニングを通して年齢にあらがうための方法やアラフォーならではの悩みを中心に独断と偏見を交えて紹介します。もちろん大好きなビールと旅についても発信しています。
・メンテナンスカロリーを知ることが体型管理の第1歩
・ダイエットの肝は基礎代謝
・結局タンパク質がおすすめ
メンテナンスカロリーとは
メンテナンスカロリーとは簡単にいうと現在の体重を維持するのに必要なカロリーのことです。
1日の摂取カロリーがメンテナンスカロリー以下の場合は痩せて(小さくなって)いく可能性があり、それ以上の場合は身体が太って(大きくなって)いく可能性があります。
また、メンテナンスカロリーは基礎代謝と活動量によって決まります。
メンテナンスカロリーの求め方
メンテナンスカロリーは基礎代謝×活動レベル(運動量)によって決まります。
このハワイの朝食的な式を一応書き出すとこんな感じです。
男性
66.47+(13.75×体重kg)+(5.0×身長cm)-(6.76×年齢)=1日の基礎代謝
女性
665.1+(9.56×体重kg)+(1.85×身長cm)-(4.68×年齢)=1日の基礎代謝
見ての通り意味不明なので、おすすめはこちらのサイトで年齢・身長・体重を入力すると簡単に算出できます。
身体活動レベルとは、簡単にいうと一日にどれだけ活動(動く)するのかというもので一般的に以下の3段階に分けられます。
- レベル1:1日中だいたい座っている。静かな生活であまり動かない。
- レベル2:座ってることも多いけど、立ったまま仕事することもある。通勤、家事、買い物、軽いスポーツもする(普通はだいたいコレ)。
- レベル3:移動や立ったままの仕事が多い人。活発に運動する人。
年齢 | レベル1 | レベル2 | レベル3 |
10-11 | 1.45 | 1.65 | 1.85 |
12-14 | 1.5 | 1.7 | 1.9 |
15-17 | 1.55 | 1.75 | 1.95 |
18-29 | 1.5 | 1.75 | 2.0 |
30-49 | 1.5 | 1.75 | 2.0 |
50-64 | 1.5 | 1.75 | 2.0 |
65-74 | 1.4 | 1.7 | 1.9 |
ハリスベネディクトの式で求めた基礎代謝に身体活動レベルの数値を掛けると基礎代謝(目安)が求められるはずです。

あくまで目安ですが、私のメンテナンスカロリーは
1,562kcal(基礎代謝)×1.75(レベル2の活動量)=2,733kcalです。
もう一つの求め方は厚生労働省が2020年に発表している「日本人の食事摂取基準」にある表で目安として把握しましょう。
こちらの表ではすでに基礎代謝と身体活動レベルが掛け合わされており、あくまでも一般的な標準値としてですが、簡単に目安を確認できます。
身体活動レベル | 1 | 2 | 3 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|---|---|---|
10-11(歳) | 1,950 | 2,250 | 2,500 | 1,850 | 2,100 | 2,350 |
12-14(歳) | 2,300 | 2,600 | 2,900 | 2,150 | 2,400 | 2,700 |
15-17(歳) | 2,500 | 2,850 | 3,150 | 2,050 | 2,300 | 2,550 |
18-29(歳) | 2,300 | 2,650 | 3,050 | 1,650 | 1,950 | 2,200 |
30-49(歳) | 2,300 | 2,650 | 3,050 | 1,750 | 2,000 | 2,300 |
50-69(歳) | 2,100 | 2,450 | 2,800 | 1,650 | 1,900 | 2,200 |
70歳以上 | 1,850 | 2,200 | 2,500 | 1,500 | 1,750 | 2,000 |

僕の運動量だと、基礎代謝はだいたい2,650kcalくらいかな。

ここで求められる基礎代謝はあくまで「目安」だよ。正確な数値は摂取カロリーを微調整しながら求めてみてね!
自分のメンテナンスカロリーを知ることで、今日は「何を食べるか」「どのくらい食べるのか」を意識することにつながります。
メンテナンスカロリー内に抑えることで現在の体型を維持するキッカケとしてみてください。
代謝を味方につけてダイエットを制する
メンテナンスカロリーがわかったところで、代謝の種類についても紹介します。

基礎代謝以外にも代謝ってあるの?
代謝が増えるということは消費エネルギーが増えるということ。つまりはメンテナンスカロリーを上げることにつながります。代謝を理解し、脂肪燃焼!!!
3種類の代謝
- 基礎代謝:これは私たちが日々生きていく中で無意識に消費されているエネルギーのことで「生命維持に必要な最低限のエネルギー消費」のことです。寝てる時や呼吸、そして私が職場で仕事するフリしながらボケっとしている時にも消費されているありがたい代謝のことです。
- 運動代謝:日常的な活動や運動など、実際に身体を動かすことによって消費されるエネルギーを指します。これはまさに皆さんが想像しやすいエネルギー消費で、趣味のスポーツや筋トレ、日常の家事や育児でも発生する代謝です。ダイエットで嫌だなぁと思う人も少なくない部分の一つですね。
- 食事誘発性熱産生:この早口言葉みたいな代謝は言えるだけでフィットネスに詳しい雰囲気を醸し出せる魔法の言葉です。要は何か食べている時にもエネルギーは消費されているということです。また、何を食べるか(どの栄養素)によって消費されるエネルギーの割合も変わります。ちなみにこの魔法のような代謝があるからどれだけ食べても0キロカロリーみたいなサンドウィッチマン方式ではありません。
これら①から③の代謝には割合があり、それぞれ①60%、②30%、③10%程度だとされています。これらが組み合わさることで1日の代謝量、つまりメンテナンスカロリー(消費エネルギー)となるのです。

そっかぁ! 基礎代謝が全体の60%も占めてるんだね。コレをあげればメンテナンスカロリーも上がるってことか!
基礎代謝に貢献する身体の組織
基礎代謝にかかわる身体の器官としては①骨格筋、②脳、③内臓などがあります。内臓は部位によって基礎代謝に占める割合が違ったり、他にも実は脂肪なども基礎代謝に影響しますが、細かいところはほっときます。大切なことは基礎代謝を向上するために何ができるかです。
基礎代謝が下がる原因
- 加齢
- 運動不足
- 勉強不足
- 不摂生(食事・睡眠)
- 無理な食事制限
加齢
一般的に年齢があがるとともに基礎代謝は徐々に下がる傾向にあります。大きな原因として筋肉量の低下と活動量の低下が考えられます。特に仕事をリタイアした世代は加齢とともに運動する機会が減り、余暇の過ごし方も読書やテレビ鑑賞など家で穏やかに過ごすことが増えるなど、理由としてはさまざまですが、相対的に代謝が減少する傾向にあります。
運動不足
運動不足が基礎代謝の低下をまねく原因は骨格筋、つまり筋肉量の減少です。筋肉は基礎代謝向上に大きな役割を果たしています。悪く言えば燃費が悪い組織なので運動にともなってエネルギーを大量に消費しています。そのため筋肉量が多ければ多いほど代謝は上がります。運動不足によって身体全体の筋量が減少するため基礎代謝の低下につながるのです。
勉強不足
ここで言う勉強不足とは脳への刺激を指します。学生時代に勉強していて「お腹が減ったなぁ」という経験があるかと思いますが、脳(頭)を使うと多くのエネルギーが消費され、代謝につながります。日常的に脳への刺激が少ない生活を送っている人は代謝の減少につながることがあるので要注意です。
食事や睡眠の不摂生
内臓は基礎代謝の向上に大いに貢献しています。しかし栄養バランスの悪い食事や不規則な食習慣が内臓の働きを低下させ、代謝の低下をまねく可能性があります。また、寝不足や不規則な睡眠習慣によって生活リズムが乱れると日中の活動に大きく影響します。このことから睡眠不足も代謝に対して悪影響をおよぼす可能性があります。
無理な食事制限
体重管理において食事を見直すことはとても大切です。しかし過度な食事制限は基礎代謝の低下をまねく可能性があります。急激なカロリー制限は一時的に見れば体重減少に効果的ですが、私たちの身体は非常に優秀なので、一定期間が過ぎたのちホメオスタシス(生体恒常性)という機能が働きます。これは身体が急激な変化に対して危険を感じ、元の状態に戻そうとすることをいいます。仮に毎日1,500kcalしか入ってこないのであれば1,500kcalでも身体の状態を保てるようにシフトチェンジするというなんとも有難いのか迷惑なのか分からない、でも素晴らしい機能が備わっているのです。一般的にダイエットにおける停滞期と呼ばれるものは、このことが原因の1つです。そのため無理にカロリーを制限するようなダイエットは基礎代謝を低下させる原因になるので、おすすめしません。
基礎代謝を上げるには
基礎代謝を上げる方法は、下げる行動と逆の行動をすることです。
- 適度な運動を心がける
- 脳に新鮮な刺激を与える
- 食事と睡眠で生活習慣を整える
適切な運動習慣
ジムなどで行う筋力トレーニングや散歩・ランニングなどの有酸素運動は骨格筋の増加に有効なことはご存知のとおりです。日常的に適度な負荷を感じる程度の運動を心がけることで筋肉量の増加と維持に役立ち、代謝アップにつながります。また、筋量を増やして代謝を上げるだけでなく、単純に運動を通して身体活動レベルを上げることで消費されるエネルギーも増えます。筋トレや有酸素運動に限らず、通勤や家事など普段の生活の中で活動量を増やすことも大切になってくるので日頃からスキマ時間を有効活用して筋力向上と活動量を増やすことを心がけてみてください。
脳への刺激
積極的に新しいことに興味を持ち、知識に触れ、いつもとは違う景色を見ることは脳の活動を活性化させてくれます。そのため日常的に新鮮な刺激を脳に与えることが代謝を促進させると言われています。いくつになっても学ぶことが大切というのはダイエットにおいても良い影響を与えてくれます。
食事と睡眠を見直し、生活習慣を整える
内臓の働きを改善し、より活性化させるためにも毎日決まった時間に食事(できれば3食)をとり、栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。サプリメントで足りない栄養素を補うことも大切ですが、しっかり食べ物を食べることで内臓が消化・吸収のために一生懸命働き、そのことが基礎代謝向上に寄与するとされています。また、食事だけでなくベッドに入る時間もある程度固定し、よく食べ・よく寝ることで生活リズムが安定し、身体の機能が整うことで自律神経を整えることにつながります。そしてその結果として代謝向上につながります。

よく動き、よく食べ、よく学び、よく寝る
結局はこれに尽きます!
タンパク質のすすめ
食べるのが好きな人にとって食事制限ほど辛いことはないですよね。でも実は太りやすい食べ物と太りにくい食べ物があるんです。ダイエット中とはいえ「食べる量は減らしたくない」「できるだけたくさん食べたい」。そんな人にはタンパク質中心の食事をおすすめします。

最近ではコンビニでも「タンパク質多め」の食べ物が多いけど、タンパク質にはどんな良いところがあるの?

実は摂取する栄養素によってカロリーや消費エネルギーに大きな違いがあるんだよ!
3大栄養素とカロリー
3大栄養素とは炭水化物、脂質、タンパク質のことをさします。
実はこれらの栄養素は1gあたりのカロリーがそれぞれ異なります。炭水化物は1gあたり約4kcal、タンパク質は1gあたり約4kcal、それに対して脂質は1gあたり約9kcalです。このことから仮にそれぞれの栄養素を同じ質量食べたとすると摂取カロリーには大きな差が生まれます。

脂質だけカロリーが高いんだね!
でも炭水化物とタンパク質は同じカロリーだから炭水化物中心の食事もOKってこと?

確かに炭水化物とタンパク質は同じカロリーだね。
でもここで注目したいのが食事誘発性熱産生なんだ!
3大栄養素と食事誘発性熱産生
前述した代謝の種類に出てきた食事誘発性熱産生。これは食事を摂る際の咀嚼や内臓による消化・吸収などの働きによって発生する代謝のことで、実は摂取する栄養素によって代謝の割合が異なります。
炭水化物や脂質が摂取したエネルギーの約5から10%を代謝するのに対して、何とタンパク質は約30%も代謝するのです。
それぞれの栄養素を100gずつ摂取した場合
栄養素 | 100gあたりのカロリー | 食事誘発性熱産生による消費カロリー | 摂取カロリー |
炭水化物 | 400kcal | 20-40kcal(5-10%消費) | 約380-360kcal |
脂質 | 900kcal | 45-90kcal(5-10%消費) | 約855-810kcal |
タンパク質 | 400kcal | 120kcal(最大30%消費) | 約280kcal |
実際に消費されるカロリーはその時の状況・条件によって多少上下するということを加味したとしても、単純に同じ質量を食べた時に身体に吸収されるカロリー(エネルギー量)にこれほどの差があります。
「ダイエット中でもたくさん食べたい」という方にはタンパク質を中心とした食事が有効です。
まとめ
体型管理やダイエットにおいて大切なことは長く続けること。「夏だけ痩せる」や「コンテストに向けて痩せる」ことももちろん大切ですが、体重をコントロールして健康をコントロールできるようになるのが1番の目的です。
最後に「まる流の体型管理のコツ」を紹介します。
最小単位を拡大してメンテナンスカロリーをコントロール
摂取カロリーをメンテナンスカロリー内に収めることで体型維持ができることは先に述べたとおりですが、これにこだわりすぎることは長く続ける上で大きな障害になります。
だって美味しいものを食べたいという気持ちは自然なことですからね。

職場の先輩も美味しいもの=カロリーだって言ってた
そこで大切なのは管理期間を1週間、またはそれ以上長い単位で計算することです。
例えばメンテナンスカロリーが2,200kcalだとすると、それを1週間、つまり7日間分で考えましょう!
2,200kcal×7日間=15,400kcal
こうすることで今日は好きなアイスを食べるから2,500kcal摂ったけど、明日は頑張って1,900kcalに抑えてみる。そんな感じで1週間の収支が15,400kcalに収まるように調整する。単位を1週間、あるいはそれ以上に拡大して考えることで、無理なく食事管理が続けられると思います。
コメダ珈琲の新作シロノワールがずっと食べられない生活なんて考えただけでも苦しいですが、これなら自分に甘くしてみたり、厳しくしてみたりしながら根気強く継続できるはずです。
できれば痩せたい!なかなか痩せられないならもうこれ以上太らない!
現状維持も立派な健康管理です。そのためには日頃から自分が何をどのくらい食べているのかをきちんと把握することが第1歩!
その1歩を踏み出せた人は腹筋はキッチンで作るものというキーワードの意味が分かった人だと思います。キッチン=料理・食べ物を変えるだけで無理なく体型維持ができるはず!時には息抜きしながら頑張ってください!
それでは、また!